北海道 旅行のルートから外れて訪れた赤井川は、風景としても、とびきり格別どう、というわけではないけれども、なかなかよかった。
黒土の畑、黄色の花をチラチラと混えたカボチャ畑、鵬色とエメラルドグリーンのツートーンのトウキビ畑。
その中に黒緑のアクセントを添える木立ち。
点在する朱屋根。
それらの背後にどちらを向いても錆浅葱のスカイラインをつらねる外輪山-四つ角から北へ進み、次の四つ角で左へ折れる。
一望の牧草畑が、鵬色のマットを道路の北側いちめんに敷いていた。
かなたにいつのまにか、北丸山が、ひときわ緑濃く、もっこりと盛り上がっていた。
それまでは、外輪山よりも低いためにその山なみの中に埋没して、目立たなかったのだ。
美しくまろやかな円頂丘。
雛も襲も全くない肌は、カルデラが形成されてからはるか後に噴出したものではないか、と想像させ、そしてふたたび、赤井川はやはりカルデラにちがいない、と思わせた。
カラマツの林のきわをゆく、草と土の踏み心地の快い道をぬけてゆく。
畑と外輪山の眺めをカラマツのシルエットが、ひときわひき立て、丘の、すなわち崖錐堆積物のゆるやかな起伏が、風景をリズミカルに変化させてくれる。
北丸山の南麓を東西一直線に延びる道に出て東へ向かうと、左手に見えかくれするシラカバの幹の眼にしみるゴルフ場や、右手に続くゆたかに波打つ五色の帯の重なり-トウキビのツートーンの緑、楯子色とミントグリーンの畑、深緑の森、パステルブルーの外輪山という重層が、道の上り下りのリズムにのって、また心を弾ませてくれた。